用語集一覧

クーリングタワー(冷却塔)

水の蒸発を利用して温水を冷却するしくみで、冷却用に使用したために温度の上昇した水(温水)を、再度使用できるように大気と直接的または間接的に接触させ冷却する装置。

酸素欠乏・硫化水素危険作業(主任者)

ピットやタンクなど通気の悪い場所では、ガスなどの発生により酸素濃度が低下したり、汚泥等から硫化水素が発生することがあります。酸素濃度18%未満の状態が酸素欠乏の恐れのある危険作業とされ、硫化水素もある程度の濃度以上になると意識を失い死亡する恐れがあり、酸素欠乏と同じように危険作業とされています。
このような危険性のある場所での作業は、事前に酸素濃度や硫化水素濃度の測定をおこない安全を確保するとともに、換気や保護具の着用等適切な処置をとる必要があります。これらの危険作業を行う際には作業主任者を選任しなければならず、特定の技能講習を修了する必要があります。

OHSAS18001

Occupational Health and Safety Assessmentの略で、労働安全衛生に関するマネジメント規格のことをいう。労働に関する規格として国際的に認知された唯一の規格であり、ISO規格化(ISO45001、2016年10月予定)されることが決定している。
職場における危険源を評価し、リスクへの対策や管理をPDCAサイクルにより継続的改善を図るマネジメントシステム。

シーディング

微生物による排水処理を行う際に、曝気槽等へ微生物を種付け(シーディング)すること。施設の立ち上げ時などは槽内に微生物がほとんどいないため、微生物を乾燥させたシーディング剤や別の排水処理施設の微生物が種汚泥として用いられる。

バルキング

活性汚泥法では水分と活性汚泥の比重差を利用してそれぞれの分離をおこなうが、過負荷や水温低下等の理由により分離がうまくおこなわれなかったり、活性汚泥が沈殿しにくかったりで上澄み水に活性汚泥がふくまれる状態のこと。バルキングの主な原因としては、過負荷や急激な負荷変動、水温の低下、酸素不足などがある。

pH

水素イオン濃度。酸性、アルカリ性の強さを示す指標で、pH7が中性で、数字が小さくなるほど酸性が強くなり、数字が大きくなるほどアルカリ性が強くなる。

ノルマルヘキサン抽出物質含有量

水中に含まれる油分を表す水質指標。油分には、動植物油脂、鉱油類の他にも界面活性剤やアルコール、農薬、染料など不揮発性物質が含まれる。

SS(浮遊物質量)

水中に浮遊する物質量のことで、水質指標のひとつ。微生物や有機物、無機物など浮遊物質が多いとSS値が上昇し、水の濁りも大きくなる。

COD

化学的酸素要求量。水分中の有機物を、酸化剤により酸化するのに必要とする酸素量のことで、水質指標のひとつ。一般的にCODの数値が大きい場合は、水中の有機物が多いことを意味し、水質汚濁の程度が大きいとされている。

BOD

生物化学的酸素要求量。微生物が水分中の有機物を酸化分解するのに必要とする酸素量のことで、水質指標のひとつ。BODの数値が大きい場合は、水中の有機物が多いことを意味し、水質汚濁の程度が大きいとされている。

排水基準

事業所から発生する排水に含まれる汚染物質の基準値。カドミウム、シアン、鉛、六価クロムなどの有害物質やBOD、CODなどの項目が水質汚濁防止法で定められている。

余剰汚泥

活性汚泥法では、曝気し続けると微生物が増殖を続けるため、微生物の量を一定に保つ必要がある。そのため余剰となった汚泥を引き抜いて処理をおこなうが、この汚泥のことを余剰汚泥という。余剰汚泥は、返送汚泥として曝気槽へ返送し、循環利用してさらに分解をおこなうことがある。

調整槽

沈殿槽や曝気槽など次の処理工程へ投入する水量を調整するための槽。水量や水質を一定量にし、急激な負荷変動を抑える役割をもつ。

沈澱槽

排水に含まれる浮遊物を沈殿分離させる槽のことで、沈殿したものは汚泥として処理され、浄化された上澄み水が系外へ放流される。

曝気(槽)

活性汚泥法における微生物の活動に必要な酸素を供給すること。または排水処理において微生物が必要とする酸素を供給するための槽のこと。(同義語:エアレーション)

排水処理施設

工場から発生する汚染物質を含んだ排水を、河川や下水道に定められた放流基準値以下に浄化するための施設。汚染物質の処理は、ろ過等の物理処理や酸化、還元等の化学処理、凝集沈殿、凝集浮上等の物理化学処理、活性汚泥法、嫌気性消化法等の生物処理など様々な処理方式がある。

汚泥

下水道や工場等の排水処理の浄化工程から発生する固形物。スラッジともいう。工事現場等から発生する建設汚泥は、無機質のみの汚泥(無機汚泥)であり、一方で微生物を用いて排水処理を行った時に発生する微生物の死骸の集まりを活性汚泥(有機汚泥)といい、微生物を用いて排水を浄化する方法を活性汚泥法という。